2019年11月15日(金)

最近はめっきり寒くなって、コートにスヌードで出勤すると「まださすがにそれは暑くない?」と会社の人によく言われてしまう。だが、こんな格好でもしていないと話しかけてもらえない陰キャな私は、コミュニケーション手段としてこのフル装備を活用することを決めた。暑いけどこのまま通勤するぞ。そんな冬の始まりです。

 

クレーマーのレベルがやばすぎる得意先から毎日2時間くらいの説教電話をくらっている部長が、「意味不明なことしか言わないし病みそう」と言い出した。担当の営業課長は気が強くて偏屈なため、このクレーマーとよく衝突してしまう。そのためクレーマーに「あいつは駄目だ、はやく担当を変えろ」と死ぬほど言われているらしい。

そうは言っても我が営業部は部長と課長と3年目と2年目(私)と1年目しかいない。3年目の先輩は得意先いっぱい持ってるし、1年目にこのくそクレーマーを任せるわけにもいかず、部長が「お前に任せるか悩んでる」と言い始めた。本気か冗談か分からないが、「ぜってぇ嫌だな!」という気持ち半分「会社にとって必要な存在にならないとヤバイ、存在意義を見いだすためにはこの窮地に私が踏み込むべきなのではないか?」という自殺願望にも似た気持ちが半分といった感じ。とにかく、あなたじゃないと駄目だ!と言われる状態に早くならないとまずい。現状の私は会社の穀潰しとして着々と存在価値を失っている。(ここんところ毎月予算達成率40%以下はやばい)代えの利かない存在に早くならなければ、と馬鹿みたいに焦っているわりには、「この仕事べつに今日じゃなくてよくない?もう帰ろ」などと言って仕事を翌日に回しすぎて色々なことが停滞している。なんなら人生そのものも停滞しっぱなしで、友人と同居しているおかげで「やばい洗濯してもらってる、代わりに皿洗うか……」「やばい掃除機かけてくれてた、代わりに風呂洗うか……」といった感じで何とか生活をしているか、もうほんと家事以外はスマホTwitterを見ながら毎分毎分更新して、誰も呟かないタイムラインを眺めては空しいな~と思う日々。テレビとYouTube見て寝る。生産性皆無で空虚な毎日よ。

 

彼氏がいないとダメな女はよく馬鹿にされがちだが、実際あれは人間らしく生きていくのに割と有効なのだなと最近やっと分かってきた。誰にも特別な人間として愛されていない、という事実が何年も続くと結構堪える。学生時代なら他にもっと夢中なもので毎日が埋め尽くされていて、楽しくて仕方なくて別に気にもならないのだろうが、大人になると毎日毎日好きでもない会社に通って一日中拘束されて、帰ってきたらもう夜だし家事やって動画見て寝るだけ、そんなものを続けて2年目、合間合間でオタク活動にいそしみ、同人誌を作って売ったりしているものの、さすがに「誰にとっても特別ではない」という事実は結構しんどい。

人間関係における特別感というものは、親愛や友愛より恋愛が一番強く実感できるものだなぁ、と思う。そう何人もいないやん、恋人って。いるやつはいるんだろうけども。

もう欠落してしまったな。どこに行ったんだ私の恋愛感情は。もう最近は、何でもいいからどうにかしてくれや……みたいな投げ槍な気持ちと、いやでも同じことを繰り返すのは面倒だから職のある人と付き合いたいな……という贅沢な悩みがせめぎあう。恋愛対象ではない人間との疑似恋愛遊びを全くしてこなかったせいで、とりあえず誰かに出会ってみようみたいな、こういうとき滅茶苦茶腰が重いし、ティンダーでもペアーズでもやってみるか!みたいな気合いも全く入らない。ペアーズは登録したけど放置しすぎてもう、どこから手をつけたらいいか分からない草ボーボーの庭みたいになっている。

 

そもそも結婚したいのだろうか?と考えたとき、まぁ結婚はしたいんだけど子供というものが本当に本当にいらない。親になれるのか自分?そんな大した人間でもないのにどうやって新たな人間の人生に責任を持てというのか?仕事の責任すら嫌がってるのに親としての責任とか無理です。

あと、妊娠したときに母親から甲斐甲斐しく世話されるのだろうな、と思うと気持ち悪くて本当に無理。母親が嫌いとかじゃなくて、別に母親に自分のことを把握されたくないので、苦しそうとか痛そうとかそういう表情を間近で見られたくない。妊娠から出産までの間はヨーロッパでバケーションでもしててくれないか?みたいな感情になってしまう。あと親になった私が親として振る舞っている姿を親に見られるのがマジで嫌。とにかくマジで嫌。結婚式も親に見られるの嫌。花嫁姿とかバージンロードとか誓いのキスとかケーキ入刀とか本当に本当に嫌。見るな。私を把握するな。

 

親に、幸せになった姿を見せたくないという超絶怒濤の親不孝に育ってしまったのは、親の教育のせいなのか私が勝手に形成した人格のせいなのか、定かではないけれど私はとにかく親に色々な姿を見られるのが嫌だ。……というより、たぶん女の顔をしているであろう自分を見られるのが嫌なんだろうな、なんか分かったわ、すっきりしたわ。

 

そんなわけで毎日「生きてる意味……?」と思いながら推しアイドルの動画やゲーム実況を見て萌えたり笑ったりしながら自分を誤魔化して生きている。この先これが何十年と続くのか、しんどいな。