2019年1月1日

私は年末年始が嫌いだ。

休みなのは嬉しいけど仕事してた方がマシだ。そう思うぐらい年末年始が嫌いだ。つまらない。

 

なにが具体的につまらないかというと、家族と過ごすことが基本的に好きじゃない。世の中には家族を嫌ってはいけないという風潮がある。家族間には基本的に「無償の愛」というものがあって、なにがあっても家族のことだけは大切にして愛していて、それが当然になる。

私は家族からの無償の愛を存分に受けて育ったと思う。その甲斐あってか私の家族はとても仲が良い。親はそれを誇っていて、最高の家族だと思っている。私も小さい頃はそう思っていた。

大人になってから気づいた。親と性格が合わない。話をしていても何も面白くないし、価値観も合わないので理解できないことのほうが多い。自分の事を知られるのが嫌だと思うようになり、最終的には家族と過ごす時間が嫌になった。

家族のことは愛している。大切だと思っている。死んだらすごく悲しいと思う。それとはまた別の話で、一緒に買い物に行きたくないし、食卓を囲みたくないし、車に乗りたくないし、風呂に入りたくない(この年で母親と風呂に入らされてる時点でクソ)。普通に全然、親と話したいと思わない。

 

それでも私が親の元を離れない、言いつけを破らない、誘いを断らないでい続けるのは、傷つけたくないから。嫌いだし興味はないし一緒にいたくはないけど、肉親を傷つけたくはない。私を心から愛している人を傷つけたくない。だから家族行事や恒例のあれそれには全て従う。悲しませたくないし。「仲良し家族」を誇る両親の期待を裏切るのは気が引けるし。だから両親を愛する仲良しな娘を演じ続ける。内心では、手伝わされる大掃除も、大晦日の夕飯の買い出しも、家族での初詣も、親戚の集まりも、全部嫌。

家族と話している、食事、車の送迎、買い物、テレビを見ているリビング、すべてにおいて「はやく一人になりたい」と思っている。部屋に籠りきりの毎日で、それだと親からなにか思われるなと警戒して、無理やりリビングのソファに座って親と会話して、もういいだろと思ったら部屋に戻る。

 

たぶん家を出ても年末年始は帰るんだろうな。本当は嫌で嫌で、大晦日恒例のしゃぶしゃぶも、元旦のおせちや刺身も、食べられなくて良いから一人暮らしの部屋でカップ麺を啜りつつガキ使を見て過ごしたい。そう思いながら、でも「年末年始は帰ってくるの?」なんて聞かれたら、傷つけたくないから帰るんだろうな。嫌だなと思いながら帰って、過ごすんだろうな。実家で。