新年早々、人間としてどうかと思うよみたいな事を書き綴るぞ。
私は年末年始が嫌いだ。つまらないから。
休みなのは嬉しいけど仕事してた方がマシだ。そう思うぐらい年末年始が嫌いだ。つまらない。
なにが具体的につまらないかというと、家族と過ごすことが基本的に好きじゃない。これでもう人でなし感が出てる。
世の中には家族を嫌ってはいけないという風潮がある。家族間には基本的に「無償の愛」というものがあって、なにがあっても家族のことだけは大切にして愛していて、それが当然になる。
私は家族からの無償の愛を存分に受けて育ったと思う。その甲斐あってか私の家族はとても仲が良い。親はそれを誇っていて、最高の家族だと思っている。私も小さい頃はそう思っていた。
大人になってから気づいた。親と性格が合わない。話をしていても何も面白くないし、価値観も合わないので理解できないことのほうが多い。自分の事を知られるのが嫌だと思うようになり、最終的には家族と過ごす時間すら嫌になった。
最終的に答えとして出たのは「嫌い」というより「興味がない」ではないか?ということ。家族のことは愛している。大切だと思っている。死んだらすごく悲しいと思う。それとはまた別の話で、一緒に買い物に行きたくない、食卓を囲みたくない、車に乗りたくない、風呂に入りたくない(この年で母親と風呂に入らされてる時点でクソ)など、おそらく世間一般ではありえない親への感情を抱えている。
それでも私が親の元を離れない、言いつけを破らない、誘いを断らないでい続けるのは、傷つけたくないから。嫌いだし興味はないし一緒にいたくはないけど、肉親を傷つけたくはない。私を心から愛している人を傷つけたくない。だから家族行事や恒例のあれそれには全て従う。悲しませたくないし。「仲良し家族」を誇る両親の期待を裏切るのは気が引けるし。だから両親を愛する仲良しな娘を演じ続ける。内心では、手伝わされる大掃除も、大晦日の夕飯の買い出しも、家族での初詣も、親戚の集まりも、全部嫌。
これを前提として、では自分が結婚して子供を生んだら?と考える。これが随分恐ろしい話で、世間一般の常識からはずれず、私も子供を愛するとする。だが、この思考回路を為す遺伝子を半分も引き継いでしまった子供が私を愛するという確証がもてない。なんなら私が子供を愛する確証もない。というより、結婚相手のことを愛せるのかすら怪しい。というか結婚できんのかな。
こんなに一人が大好きなのにか。
家族と話している、食事、車の送迎、買い物、テレビを見ているリビング、すべてにおいて「はやく一人になりたい」と思っている。部屋に籠りきりの毎日で、それだと親からなにか思われるなと警戒して、無理やりリビングのソファに座って親と会話して、もういいだろと思ったら部屋に戻る。こんなの
仲良し親子と言えるのか?言えない。でも、形式だけでも保たないと親を傷つけるから、我慢する。
母親の嫌いなところ。意識が高いところ。好奇心旺盛で色んな知識を吸収するところ。そのせいで私が興味ないことも「勉強になるから」と押し付けてくるところ。拒否すると拗ねたり説教したりするところ。話が長いところ。何度も同じ話をするところ。正論で潰してくるところ。私の進路を正論で限定し、望む道に進ませなかったくせに「私はあなたにあれするな、これするなとは言ってこなかったわよね」と言うところ。そしてそれに「うん」と言わざるを得ないこと。誰にも言うなと秘密にさせたことを目の前で他人にバラすところ。私の好きなものに興味津々なところ。それをすぐおちょくるところ。私が好きだと分かってるのに平気で目の前でディスるところ。自分が正しいと思っているところ。それに自覚がないところ。
父親の嫌いなところ。過保護なところ。食事に口うるさいところ。父親から教育なんてほとんどされてないのに母親と「俺たちが育てた」みたいなツラしてるところ。娘となにかを共有することにいたく喜ぶところ。私が昔好きだったものを今でも好きだと思っていて、それを強要してくるところ。それをいくら拒否しても覚えてくれないところ。やたら気を遣われるところ。どんなものでも、メジャーなものよりマイナーなものを好み、それを押し付けてくるところ。
好きなところはすぐには浮かばない。だからダメなんだ。これは人としておかしいんだ。だって人間はみな家族のことは無条件で愛していて、好きで、一緒にいたいと思うものなんでしょ?
こんなに文句あるならはやく家を出ればいいのにと思うけど、兄も地方に出ていってしまった今、娘まで出ていったら悲しむかなとか、出ていきたいと言ったら傷つくかなとか、いろいろ考えて全く答えがでない。まぁそれ以前に金銭的に今すぐは出れないけれど。
たぶん家を出ても年末年始は帰るんだろうな。本当は嫌で嫌で、大晦日恒例のしゃぶしゃぶも、元旦のおせちや刺身も、食べられなくて良いから一人暮らしの部屋でカップ麺を啜りつつガキ使を見て過ごしたい。そう思いながら、でも「年末年始は帰ってくるの?」なんて聞かれたら、傷つけたくないから帰るんだろうな。嫌だなと思いながら帰って、過ごすんだろうな。実家で。